Philippe Druelle D.O.は、カナダ・ドイツ・スイスに合計8校のオステオパシー学校をもつ理事長であり、 小児科や婦人科に関しても造詣の深い、オステオパシー界でも屈指の実力者であり、指導者です。 彼は、1982年に神経・感覚・運動機能障害を持つ0歳~4歳児の子どもの治療のための『オステオパシー教育と研究のためのカナダ財団』を創設しています。この分野の専門家である彼は、発達・姿勢・学習の問題をもつ幼児に対し、 予防と治療の方法について世界中で講義を行っています。
この研究会のテーマは大まかに言って二つあり、ひとつは、 「出産を成功させるための準備の仕方」をオステオパシー的アプローチで紐解いていくということ、もうひとつは、「新生児や小児へのオステオパシー的アプローチ」です。
新生児や小児に関しましては、 出産や出生に関して起きうる問題や症状、それに対するオステオパシー的アプローチなども含まれます。また、興奮 、多動症、自閉症、ダウン症(三染色体性)、癲癇、癲癇の小発作など挙動異常が後期に発覚した場合、神経・運動発達の問題などに関してどう評価し、治療していくかということも学びました。
上記のような問題に対して、オステオパシーのことを単なる「整体」というように解釈している方は、そんなことも治療の対象としているのかと意外に思えるかもしれませんが、 元々、オステオパシーは列記とした医学なので、
上記のような問題に対しても長年に渡る研究が行われてきており、 実際に小児の発達や新生児にまつわる様々な問題に対して、数多くの臨床実績があります。 【こうした小児に関するオステオパシーの症例やお話に関しては、
ロバート・フルフォード著の「いのちの輝き」にも詳しくでてきます。 興味のある方は是非、読んでみてください。^^】
そして今回のドゥリュエルD.O.は、そうした小児の挙動異常や出生に関する問題、 妊産婦に関する問題などについて、 非常に造詣の深い世界的に有名なオステオパスです。
研究会のデモンストレーションでは、 実際に、脳性麻痺の子や学習障害のある子、また、産後5ヶ月程度の赤ちゃんや妊婦さんに対する施術をフィリップD.O.が行いました。こうしたデモはほとんど感動の連続で、 脳性麻痺の子なども、実際に目つきや身体の動きが変わり、 後日、言葉の明確さにも明らかな変化がでたようでその子のお祖母さんもびっくりしたそうです。
今回の研究会は、世界の第一線で活躍されているオステオパスの素晴らしさやオステオパシーの大きな可能性、また、人体の奥ゆかしさ、神秘に触れ、 本当に感動した研究会でした。
今後も今まで以上に努力を続けて、 自分も少しでも人に益することができる素晴らしいオステオパスになれるよう、 日々、精進していきたいと思います。^^