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妊婦の安産支援、マタニティケアについて。【産科オステオパシー】
2016年3月4日 金曜日

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オステオパシーは元々、外科と産科の医師であったA.T.スティルが創始した手による『自然医学』ですので、 医学的なエビデンス(科学的根拠)が伴った妊婦さんの安産支援、今風に言えばマタニティケアが19世紀から行われておりました。 大まかに言って、産科オステオパシーによるメリットは以下の3つと言えます。

 

①妊娠中の腰痛、股関節痛などの痛み症状や逆子などのお悩みの改善・解消。

②帝王切開・鉗子分娩・吸引分娩などの医療的介入に至るリスクの軽減。


③赤ちゃんの『出生トラウマ』を軽減することによる発達支援。

 

 基本的に、出産や出生は生まれてくる子にとっては一回限りの待ったなしの経験ですので、お母さんが無事で、赤ちゃんも無事生まれてくれたならそれで御の字だと思います。

 

しかし、なるべくならスムーズな自然出産によって生まれる方が、赤ちゃんにとってもお母さんにとっても利点が大きいということは、複数の医師・心理学者・オステオパスなどにより明らかにされています。

 

特に、胎内環境と出生の状況が赤ちゃんの人格形成に深く影響していることを明らかにした世界的権威として、トマス・バーニー医師という方がおられます。バーニー博士は『胎児は知っている母親のこころ』(日本教文社)という著作などで、医療の現場で日常的に用いられている鉗子分娩、吸引分娩、帝王切開、陣痛誘発剤、無痛法・麻酔法などの医療的介入が、生まれてくる赤ちゃんにどのような影響を及ぼすか、克明に述べています。

 

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一つの例として、鉗子分娩で生まれたケースを引用させて頂きます。

(※鉗子分娩とは『子宮口から金属のへらを組み合わせた大きいピンセットのような器具で赤ちゃんの頭部をはさんで引っ張って出産させる分娩手術』を指します。多くの場合、微弱陣痛などにより子宮口がなかなか開かない時などに用いられます。)

 

『鉗子分娩にはたいてい麻酔も使われるが、鉗子で挟まれる痛さは、麻酔で抑えきれるものではない。鉗子分娩で生まれ、その後、催眠療法を受けた患者は、出生時に退行すると、この分娩を、痛くて侵略的、暴力的だと表現する。鉗子で引き出された体験は、出生直後の母子のきずなづくりを難しくする。この方法で生まれた人は、スキンシップを嫌い、なでられたり、抱きしめられたりすることに恐怖心を持つ傾向がある。また、ストレスが頭、首、肩の痛みとなって現れる傾向がある。』

                                トマス・バーニー著『胎児は知っている母親のこころ』より

 

この様に、出生時の経験が、その後の小児の発達に影響しており、さらには成人になってからも影響を持ち続けているということは、トマス・バーニー医師以外にも多くの証言があり、オステオパスの間でも広く理解されています。

 

もちろん、お母さんと赤ちゃんが無事であることが第一だと思いますので、医療的介入が最善のケースも当然あるでしょうし、私がそうした医療的介入そのものを否定しているわけではないことは、誤解の無いようお願い致します。

 

ただ、なるべくならスムーズな自然出産を迎えられる方が母子ともに好ましいと言えるでしょうし、オステオパシーによってそうした医療的介入に至るリスクを事前に減らし、スムーズな出産を支援することが可能であるということは、お伝えする価値があるかと思います。

 

産科・婦人科・小児科において世界的権威であるフィリップ・ドゥリュエルD.O.は、

「オステオパシーによって、充分に妊娠中の出産に際する身体の問題を解消できた場合、(妊婦さんの)多くは3時間程度のスムーズな自然出産を経験している。」

と述べておりましたが、私自身の臨床においてもそれが事実であることを確かめています。

 

また、オステオパシー施術を受けていない妊婦さんの統計と比べて、オステオパシー施術を受けていた方に緊急的な帝王切開に至る確率が低いということも特筆すべき点だと思います。ちなみに、当院における臨床でも、多くの妊婦さんを臨月まで施術させて頂きましたが、緊急的な帝王切開、つまりお産が始まったけれども一向に進まずに、母子の安全を考慮して急きょ帝王切開が選択されたケースなどが、開業8年の間に今まで一件もありません。(医師の判断の元、予定的に帝王切開が選択されたケースは当然ございます。例として、第一子が帝王切開で産まれ、第二子も自動的に帝王切開を選択されたケースや、羊水に細菌感染が見つかり母子の安全を考えて帝王切開が選択されたケースなどが挙げられます。また、腰痛などの痛み症状の緩和のために来院され、臨月以前に来院されなくなった方は、出産過程をお聞きする機会がなかったので経過は分かりません。)

 

もちろん、オステオパシー施術を受ければ必ず自然出産が可能、もしくは安産になると言っている訳ではありませんが、産科オステオパシーはマタニティケアとして非常に有益な選択肢だと、今までの臨床経験とオステオパシーの勉強歴からお伝えすることができます。

 

妊娠中の腰痛・股関節痛・尾骨痛・頭痛・膝の痛みなどの症状を感じている方、逆子などでお悩みの方、高齢出産や初産で出産に不安を感じている方、なるべくなら自然なお産を経験したい方などは、基礎医学に立脚したマタニティケアを実施しているオステオパシー院をお試し頂くことをお勧め致します。

 

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健和トータルケア:施術者の息子【生後3ヵ月】

 

ちなみに、私も2児のパパですが、もちろん自分の妻の妊娠中にもオステオパシー施術を十分に行っていました。その甲斐もあり、1人目の子は自然出産にて陣痛がきてから4時間半(初産)、2人目の子は自然出産にて1時間半で生まれています。また、2人ともなるべく自然なお産を目指す助産院で生まれ、生まれてからも母子同室・母乳育児なども意識していました。そうしたことも関連しているのか、生まれて3ヵ月程ですが本当によく笑います。親馬鹿ですいません。(笑)

 

では実際に、妊婦さんに対してどういう施術をするのかなどはこの記事では控えさせて頂きますが、オステオパシーにおける妊婦さんに対する手技技術は極めて安全性が高く、ソフトな方法であり、また解剖学・生理学などの基礎医学に立脚したものであるということは申し添えておきます。また、オステオパシーは実際に吸引分娩や鉗子分娩などで生まれた小児の頭蓋や脳の緊張を軽減することも得意としております。長くなりましたので今日はこれで・・・。

 

 

 

~~~出生トラウマなどに関する参考文献~~~ 

 

 トマス・バーニー M.D.(医学博士・精神科医) 著作

胎内環境や出生経験が赤ちゃんの人格形成に関与していることを研究する世界的権威

胎児は見ている―最新医学が証した神秘の胎内生活

『胎児は知っている母親のこころ―子どもにトラウマを与えない妊娠期・出産・子育ての科学』

 

ロバート・C・フルフォード D.O.(ドクター・オブ・オステオパシー) 著作

出生トラウマなどにも触れている伝説的オステオパスの著作

 『いのちの輝き』 

 

ミシェル・オダン M.D.(医学博士・外科医・産科医) 著作

自然出産や産後の母子同室などの配慮がいかに赤ちゃんの発達や母子の絆に関係しているかを示唆する医師

『お産でいちばん大切なこととは何か: プラスチック時代の出産と愛情ホルモンの未来』

『プライマル・ヘルス』 (残念ながら絶版本・中古のみ)

『バース・リボーン』

 

その他、絶版になってしまいましたが、F・ルボワイエ (産科医)の『暴力無き出産』という著作も、出産過程がいかに赤ちゃんのその後の人格形成に影響を与えるかについて書かれた名著です。

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