首や肩周囲が常に重だるい、呼吸がしずらい、めまい、ふらつき、疲れが寝ても取れない。
右上腕骨の骨折と手術、一日8時間以上のPCデスクワーク
整骨院にて1年以上治療を受けるも全く改善されず、カイロプラクティックの治療を受けても根本的な改善が起きないということでホームページを見て当院に来院。
この方の場合、局所的な部位に問題があるというより、頭蓋から仙骨(骨盤の中心)まで続く硬膜系が強く緊張しており、それと同時に第一次呼吸システムという原初的な呼吸機序自体に問題がありました。第一次呼吸というのは、生まれてから産声を上げる時に始まる肺呼吸以前から続く、人が受胎した時に始まる生命エネルギーのリズムと言っても過言ではありません。一説には、魚類が行う鰓呼吸に近い呼吸を人間も行っているとも言われています。こうしたケースでは、症状があるところというよりも、その方の根源的な生命エネルギーとも言える、第一次呼吸システム自体を改善する必要がありました。また、脳脊髄液という脳と脊髄を満たす液体の流れが非常に滞っており、特に後頭部から頸椎にかけて液の流れが強く滞っていたと考えられます。
頭蓋仙骨系(硬膜系)のつながりを骨格、筋膜の観点から正常化する。主に、環椎後頭関節(OA関節)、腰仙関節(LS関節)、仙腸関節(LI関節)の圧縮を正常化し、硬膜系のテンションを正常化した後に、主に頭蓋領域のオステオパシーにより、第一次呼吸と脳脊髄液の流れを改善させるようアプローチする。
一度目の施術の後、呼吸が格段にしやすくなり、また首の詰まり感が軽減しているという感想を頂く。こうしたことは今まで様々な治療を受けたが全く感じたことが無かったというお喜びの感想を頂いた。その後、2週間程度の間をあけて数回施術を受けたが、以前の様なきつい症状は消失していた。その後はご本人の希望で1~2か月に一度程度来院されたが、毎日8時間以上のデスクワークをしても以前の様なきつい症状が出ることはなくなり、日々の仕事でしんどさを感じることが格段に減ったという感想を頂いた。
オステオパシーでは、各部位の緻密な検査や分析も当然行いますが、場合により、その方の持つ生命力自体を活性化させるようなアプローチを行うことがあります。特に、全身に及ぶ不定愁訴を訴える方に、第一次呼吸システムの異常が検出されることがございます。第一次呼吸システムは、出生における諸問題(長時間に及ぶ出産経験、吸引分娩、鉗子分娩などの医療的介入、臍の緒が首に絡まっていたなど)、強い瞬間的な外傷(交通事故など)、強い心理的ショック、慢性的なストレスによってもその働きが抑制されることがございます。オステオパシーでは、特にこうした全身に及ぶ不定愁訴がまとめて改善されることが多いですが、その理由として、病院の画像検査や医学的検査では原因がなかなか特定されない症状に対しても、その方の生命力自体にアプローチすることによって、症状やお悩みがが改善されることがございます。